« PMTCと3DSの講習会 | メイン | 2月の診療日、休診日のお知らせ »

インプラントアンカーを使用した矯正治療

平成19年1月25日に鹿児島矯正研究会主催の”インプラントアンカーを用いた矯正治療の診断と実際”という講演を聴きに行きました。講師は横浜市で開業されている前田眞琴先生でした。前田先生は日本臨床矯正歯科医会の平成18年度の神奈川大会の事務局長をされていたので、その縁で何度かお話しさせて頂いていたのでぜひ講演をお聴きしたいと思って参加しました。矯正治療では、動かしたい歯と動かしたくない固定の歯(アンカー)をうまくコントロールすることが治療の良否を決めるとされてきました。ここ数年登場してきたインプラントアンカーはこれまでの常識をくつがえす道具です。顎の中に、ネジや板状のものをうめこんで、それを固定にして歯を動かす仕組みです。これを用いることで従来は難しかった、奥歯の移動が可能になり、すばらしい治療効果が得られるようになってきました。前田先生のご講演でも、難しい開咬や上顎前突がきれいに仕上がっていました。また治療途中の経過も資料がよく整理されていて、丁寧な治療がされていました。私も、ここ数年インプラントアンカーを使用してきました。平成19年2月17,18日の九州矯正学会大会で、症例展示をする予定です。これは下顎の小臼歯が先天欠損の患者さんに対して、インプラントアンカーを使用して奥歯を前にもってくることで、歯の欠損した部位をなくした治療例です。これまでは、歯がなくなると人工の歯をいれたりすることがほとんどでしたが、矯正治療でも固定歯を気にせず治療できるようになりました。治療期間が長いことが欠点ですが、人工の歯でなく自分の歯で欠損部をおぎなえることは、若年者には適しているのではないかと思っています。学会発表のことは改めて報告致します。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.synapse-blog.jp/t/trackback/190607/6765330

インプラントアンカーを使用した矯正治療を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。